ネタバレ感想 映画「金の国 水の国」誰かを想う2人の小さな優しい嘘が国を変える

  • 2023年2月20日
  • 2023年9月16日
  • アニメ
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こんにちは、アニメ大好きブロガーのアオギリです。

今回は「このマンガがすごい!」(オンナ編)で史上初の2連覇を成し遂げた、岩本ナオさんの作品「金の国 水の国」が1月27日に上映されたので、映画「金の国 水の国」を実際に観てきた、私の感想をネタバレありで、お話していきたいと思います。

「金の国 水の国」のジャンルとしては、アニメ・恋愛ファンタジーとなっています。

この作品は恋愛ものですが、主人公たちが美男美女というわけではありません。

また、「戦争」というテーマを扱っていますが、残酷な描写はほとんどないので、大人から子供まで幅広い世代に楽しんでいただけると思います。

「金の国 水の国」は予備知識がなくても、分かりやすい作品になっていますので、なんか楽しそう、観てみようかな?といった軽い気持ちで観に行っても、すごく楽しめるようになっています。

主人公たちのお互いを思いやるやさしさに、観ているこっちまでもが、多幸感に包まれて、優しい気持ちにさせてくれる作品となっています。

少し前置きが長くなりましたが、ここから先は映画「金の国 水の国」のあらすじやネタバレを含んだ感想を語っていきますので、まだ映画を観ていない人は注意してお読みください。

映画「金の国 水の国」の作品情報

(C)岩本ナオ/小学館 (C)2023「金の国水の国」製作委員会

 

タイトル金の国 水の国
公開日2023年1月27日
監督渡邊こと乃
脚本坪田 文
原作者岩本ナオ
主題歌琴音
制作スタジオマッドハウス
公式サイトhttps://wwws.warnerbros.co.jp/kinnokuni-mizunokuni-movie/

 

映画「金の国 水の国」で監督を務めた、渡邊こと乃監督は、マッドハウスに所属しており、TVシリーズ「BTOOOM!」にて初監督。

キャラクター間の心理戦とアクションをかけあわせた演出で海外から高い評価を得ています。

絵コンテ・演出として、「ちはやふる」シリーズ、「俺物語‼」、「ノーゲーム・ノーライフ」などにも参加されています。

いずれの作品でも、監督の右腕として活躍をしており、マッドハウス作品のクオリティを支える若手のエース的存在です。

映画「金の国 水の国」のあらすじ

100年断絶している2つの国。

“金の国”の誰からも相手にされないおっとり王女サーラと“水の国”の家族思いの貧しい建築士ナランバヤル。

敵国同士の身でありながら、国の思惑に巻き込まれ“偽りの夫婦”を演じることに。

深刻な水不足によるサーラの未来を案じたナランバヤルは、戦争寸前の2つの国に国交を開かせようと決意をする。

お互いの想いを胸に秘めながら、真実を言い出せない不器用な2人の〈やさしい嘘〉は、国を変えるのか。

サーラは第93王女であるため、それほど位が高いお姫様ではありません。

そのため、争いとは無縁の人生を送っているので、ものすごくおっとりとしていて、とても穏やかな性格をしていますが、自分の中に芯をしっかり持っているので、心優しく強い女性です。

 

ナランバヤルの職業は、土木関係の設計技師です。

普段からお調子者で、口がうまく適当な人間に見えますが、実はすごく頭が切れて、自然と人を巻き込んでしまうような人物です。

ナランバヤルの適当な時と決めるときは決めるといった、ギャップがすごくかっこいいです。

 

とてもきれいな映像とお互いがお互いに思いあう、2人の優しさに心をうたれて、心温かな優しい気持ちにさせてくれる作品です。

キャラクターとキャスト

キャラクターキャスト
ナランバヤル賀来賢人
サーラ浜辺美波
サラディーン神谷浩史
ライララ沢城みゆき
ジャウハラ木村昴
レオポルディーネ戸田恵子
ピリパッパ茶風林
オドゥニ・オルドゥてらそま まさき
ラスタバン三世銀河万丈

ナランバヤル役に賀来賢人さん、王女サーラ役に浜辺美波さんが声をあてられています。

2人とも私が想像していた、キャラクターのイメージ通りの声でびっくりしました!

その他のキャラクターにも豪華な声優キャストが使われています。

サラディーン役に神谷浩史さん(「ワンピース」のトラファルガー・ロー、「進撃の巨人」のリヴァイ)。

ライララ役に沢城みゆきさん(「鬼滅の刃」の堕姫、「うる星やつら」のサクラ)。

ジャウハラ役に木村昴さん(「ドラえもん」のジャイアン、「東京リベンジャーズ」のパーちん)などアニメ好きなら、どこかで名前は聞いたことがある声優さんたちばかりです。

主題歌

タイトル歌手作詞作曲・編曲
優しい予感琴音岩城由美Evan Call
Brand New World琴音岩城由美Evan Call
Love Birds琴音岩城由美Evan Call

主題歌を歌っている琴音さんは、シンガーソングライターとして活躍しており、「ハル~総合商社の女~」のオープニングテーマや「ナイト・ドクター」オリジナルナンバーに起用されています。

作曲・編曲を担当したEvan Callさんは、映像音楽を中心に、ボーカルソングへの楽曲提供、作詞、歌唱など、幅広く活躍しています。

その中でも主な作品として、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」、アニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」、アニメ映画「ジョゼと虎と魚たち」などがあげられます。

アオギリ
まさか、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の音楽を担当したEvan Callさんが、「金の国 水の国」の音楽も担当してるなんて知らなかった。
どおりで映像と音楽がすごくマッチしていて、引き込まれる感じがしたんですね。

映画「金の国 水の国」のネタバレ・感想

 

映画を観た人の感想

この作品は予備知識がなくても、分かりやすいストーリー展開になっていますので、小さなお子様から大人の方でも楽しめるようになっています。

また、映像がきれいなのと音楽の相乗効果で、「金の国 水の国」の世界観にけっこう引き込まれて、見入ってしまうので、これはぜひとも映画館で観てほしいと思います。

実際に私が映画を観た感想

(C)岩本ナオ/小学館 (C)2023「金の国水の国」製作委員会

映画「金の国 水の国」を観た感想をまとめていきます。

正直に言って、私は映画「金の国 水の国」を観てよかったと思っています。

作中は、笑ったり、泣けたり、ドキドキハラハラの展開もあったり、癒されたりと最初から最後まで、楽しむことができました。

また、主人公たちが美男美女じゃないのも、親近感がわいてよかったと思います。

サーラは第93王女であるため、それほど位が高いお姫様ではありません。

そのため、争いとは無縁の人生を送っているので、ものすごくおっとりとしていて、とても穏やかな性格をしていますが、宮殿にいるお姉さま方から意地悪をされたり、過去に宮殿での寂しそうな姿を見ていると切ない気持ちになります。

しかし、過去に寂しい思いをしたからこそ、だれにでも笑顔で優しく接することができるのがサーラの魅力です。

サーラは自分のことなら、ある程度我慢をしてしまうのですが、ナランバヤルがサーラの婿として、レオポルディーネお姉さまと初めて会ったときに、レオポルディーネお姉さまはナランバヤルのことを名前ではなく、「バイカリの婿」と呼んでいることに腹を立てて、その呼び方はナランバヤルさんに失礼ではないかと、勇気を振り絞って、レオポルディーネお姉さまを諫めていました。

そのことから、サーラは自分のことではなく、他人のために怒ることができる心優しい女性なのだと思いました。。

アオギリ
他人のために怒ることができるのは、本当に心優しい人にしかできないことだと思います。

 

ナランバヤルは、一見チャランポランな性格に見えますが、実は頭の回転が速くて、頭が切れるのに他人を思いやることのできる心優しい青年です。

ナランバヤルは頭がいいからこそ、両国の現状を分析することで、両国のその先の未来が見えています。
ナランバヤルがバイカリだけでなく、将来サーラが水に困らないようにするために、アルハミトも救おうと奔走する姿はかっこいいの一言です。
アオギリ
断絶していた両国を救うために奔走する姿を身近で観ていたら、かっこよすぎて惚れてしまいますわ!
話の中盤で、夜遅くに家に帰ってきたナランバヤルに、外で手を振って帰りを待っていたサーラを見て、心を打ちぬかれたナランバヤルが、ものすごくわかりやすく恋に落ちるシーンは最高でした。
ナランバヤルとサーラのやりとりは、終始最高でしたが、その他のキャラクター達もいい味を出していました。
ナランバヤルとサーラ以外で、特に私が好きなキャラは「ライララ」と「バウラ」の二人です。
ライララは、レオポルディーネに仕える暗殺部隊の一員で、素顔も年齢も不詳です。
バウラは、ピリパッパの親衛隊で、ナランバヤルとサラディーンの会話を盗み聞いたことで、ライララに家族を人質に取られて、口封じをさせられています。
ライララは全身黒頭巾で覆われて、目元しか見えない格好で面白い姿をしています。
まさか、暗殺部隊の一員だとは思いませんでしたが、このライララは王宮で、ナランバヤルが困っているときには、何かと力になってくれています。
終盤のナランバヤルとサーラが王宮の中を兵士から逃げるときに、バウラとライララがナランバヤルとサーラの格好をして囮として、兵士を引き付けてくれるシーンはとても感動しました。
ナランバヤルとサーラたちを支持している人たちが、なんとか開戦派を食い止めて、国交を開かせようと一丸となっている姿に、ドキドキハラハラしながら観ていました。
今回の物語では、私利私欲のために悪事を働く悪者はいませんでした。
アルハミト国王に開戦を持ち掛けている開戦派の「ピリパッパ」でさえ、国の未来と国民のことを考え、開戦したほうがいいと決断していました。
この物語の悪役は、見た目からして「ピリパッパ」か「レオポルディーネ」のどちらかだと思っていたのですが、どちらもクセはありますが悪い奴ではありませんでした。
アオギリ
やはり、見た目で判断してはいけませんね。
最後のエンドロールがすごく良かったです。
あれから月日が経ち、無事にアルハミトとバイカリの国交が成立して、水路の工事に着手している場面で、大きくなった「オドンチメグ」と「ルクマン」の姿あり、その後ろをサーラにそっくりな子供が2人歩いていました。
その子供たちを見たときに、ナランバヤルとサーラは結婚をして子供ができたんだと思い、家族との幸せ溢れる姿にすごくうれしい気持ちになり、涙しました。
エンディングでは、それぞれの登場人物たちの未来が描かれていて、両国が平和に良い関係を築いている姿が描かれていました。
アオギリ
映画を観終わった後は、多幸感に満たされました。

映画「金の国 水の国」| 最高純度のやさしさに涙した

(C)岩本ナオ/小学館 (C)2023「金の国水の国」製作委員会

今回は映画「金の国 水の国」について、ネタバレありで紹介しました。

映画を観る前は、おもしろいのかな?と思っていましたが、コミカルな感じやナランバヤルとサーラがお互いを思いやるやさしさに心を打たれて、最後のほうは目がうるうるして泣いていました。

映画「金の国 水の国」の原作は漫画になっています。

私はまだ未読なので、映画との違いを見比べながら読んででみたいと思います。

興味のある人や読んでみたいと思っている人のために、下にリンクを貼っておきます。

このサイトでは、他のアニメ映画についての感想なども書いていますので、ぜひ興味のあるかたに読んでもらえると嬉しいです。

最後まで、読んでいただきありがとうございました。